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2013.07.26 Friday

消費社会の弊害

みなさんこんばんは、代表の前田です。

 

最近、天気が不安定のためか体調も多少不安定になってしまっています。

 

体調が不安定になると食が細くなるので、コンビニ等の軽食で済ませがちになります。

 

そうするとよくコンビニや飲食チェーン店で余った食材や弁当などを廃棄処分しているところを目にします。

 

単純にもったいないなぁと思う反面、そうでもしないと商品の価値を維持できないという売り手側のジレンマも感じられます。

 

逆にスーパーやデパ地下のお総菜コーナーは売れ残りを無くすために閉店間際に値下げを敢行しますが、結果として値下げしてからしか買わない客足が増えただけであまり収益に結びつかない事態に陥っています。

 

飲食に限らず、物販にもその弊害は起こっています。   供給過多のために商品の中古価格が急激に下がったり、卸値限界まで値下げをしてお客さんを取り込んだりしていて、本当に利益が出るのかと疑いたくなる低価格で商品を販売しているところもあります。

 

特に中古市場はその影響を多大に受けています。

 

私が扱う古本の例を挙げると定価1500円の本が出版後半年で100円前後でネットに出回ることもあります。

 

この時、定価1500円を高いと感じるか中古価格100円を安いと感じるかは人それぞれですが、中古価格で100円ならば古本屋の買取価格はその3割以下が妥当です。

 

「捨てるのはもったいない」というエコな思いから商品を中古市場へ持ってきていただけるのは大変ありがたいことです。

 

そうして集まった商品は全て商いの視点で取捨選択されます。値札を付けて店頭に並ぶか、ただ捨てられるかが決まります。

 

当店でもよほどのこと(落書き・ページの破け等満足に中身が読めない等の欠陥)がなければ買取不可ということはありませんが、買い取った商品のうちの一部は店頭に並べることなく処分させていただいています。

 

理由は「お金にならないから」です。

 

値下げをしてでもお客さんを集めるべきかもしれませんが、価格だけの勝負では大企業と勝負になりません。

 

だからと言って本を無料であげることはできません。それは、古本屋としての禁忌です。いざという時に本を捨てることも必要です。

 

ゴミを増やすな、と言われようと売れない本をお店に並べる余裕はないのです。

 

ではでは

 

今日の本は、「内定者の発想2009」です。

2009と銘打っていますが、内定を獲得した人たちの体験談をまとめているので、今も就職活動で伸び悩んでいる人は一読の価値があると思います。

題名に年代がついてしまっている本は、書籍の寿命が非常にシビアで、一年以上価値が維持することは稀です。

しかし、内定を得られた人の視点は、企業が求める人材像として一年やそこらで容易に変化するものではなく、非常に参考になります。

 

コメント4件 “消費社会の弊害

  1. 姉貴

    古本ならいいけど、手作りしたものを処分ってなかなか出来ないんだよねー。

  2. 前田

    とある推理ゲーム「本を焼く男」
    ある男が高価な本をバラバラに引き裂いて焼いて捨ててしまった理由は何か。
    という問題なんだけれど、その答えが古本屋のあり方そっくりなのさ。

    その男は同じ本をもう一冊持っていたんだってさ。

  3. 前田

    しまった、前提がいくつか抜けていた。
    この本は希少本で、再出版はできない本だった。
    男がその本を二冊持っていたのだけれど、一冊を処分してしまえば、残りの一冊の価値が高くなる。
    古本屋はこうした在庫処分を大規模に実施して自分たちの書籍の価値を守っていると考えられる、というお話です。

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