みなさんこんばんは、代表の前田です。
今日は物流のお話。
ネットショップや通販を使っている店舗なら当たり前の話だけれど、通販サービスは商品を安全かつ確実に届けてくれる業者さんがいて初めて成立する。
日本ではごく当たり前のように聞こえるけれど、配達まで一月以上かかったり、一定の確率で届かないなんて地域は世界中にある。
その差だけでも十分日本はありがたい環境が整っているわけだけれど、消費者として便利なものは従業者として大変なことがままある。
物流業界も、そうした従業員不足に常に悩まされてきている。
こうした背景の中、ネット通販では消費者の食指を動かすために運送業者にとってはあまり有難くない魔法の言葉が使われてきた。
「送料無料」である。
実態は送料分売り手が負担するだけなのだけれど、膨大な出荷数を背景に運送業者と価格交渉し、業者側が勉強した結果だと言える。
しかし、この送料無料という言葉は商品の受け取り手である消費者に軽く見られがちだ。
物を一つの場所から別の場所に動かすのにはエネルギーが必要だ。
本来であればそのエネルギーに対して代価が必要なところをエネルギーの担い手の善意でほぼ不採算ともいえる低価格が維持できていた。
しかし、そろそろ限界だと思う。
価格先行で安全性や確実性が揺らいでしまったら、それこそ物流業の信用問題になる。
頑張りに応じた報酬を、とはいっても送料をすぐに売り手負担にされるのは厳しいだろう。
その負担の担い手は配送サービスの恩恵を受けている消費者がふさわしいと思う。
送料無料を送料込価格にして徐々に消費者へサービスの代価を適切に転化する。
お客さんばかりではなく、提携先を喜ばせてこそ商いだと思う。
ではでは
今日の本は、「嬉しいサービス、悲惨なサービス」です。
サービスの質を向上させる最も確実な方法は、経験値をあげることです。
様々な事例に触れ、自分ならどうするか、企業としてどうするのが良いのか経験を積み上げることです。
消費者側にいては分からないサービスの有難味は、自分がそれを実際に提供して初めて理解できるでしょう。
自分も送料無料に設定するつもりだけど、その分商品の値段を上げるだけだから実は送料一律よりも割高だぜ。うぇっへっへ。
消費者側からすれば商品価格以外にも送料がかかるといわれると敬遠したくなる気持ちはわかる。
でも今までが安すぎたんだと思ったほうがいいのかも。